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ピッチとイントネーションの違い

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こんにちは、吹奏楽.comです。

基準となる音程「ピッチ」のお話を以前にしましたが、その基準になる音をチューナーを使って合わせたところで、それでその他の音も全部合っているという訳ではありません。

どの楽器でも音によって高くなったり低くなったり、時にはすごく高くなったりすごく低くなったりします。
同じ楽器でも個体差もありますし、演奏する人によっても変わってきます。
他にも気温やマウスピース、リード、息の使い方など、あらゆることが影響して音程の「ズレ」が生まれます。
楽器は完全ではないのです。

現代の便利で何でもお手軽な感覚と比べると、ものすごく不便なものに感じます。
それもそのはずで、どの楽器も100年前とほとんど作りやシステムは変わっていません。
インターネットどころか、電気ですらほとんど普及していなかった時代とほぼ同じものを使って、日々苦労して練習していることになります。

普通なら廃れてそれに変わるものが一般化するのでしょうが、吹奏楽で使うような生楽器はまったく廃れることなく残っています。
電気を使う楽器も生まれてはきましたが、アコースティックな楽器は廃れるどころか世界中にまだまだ裾野を広げています。
それほど人間にとって素晴らしいものなのだと思います。

その魅力的ではあるけども不完全な楽器は、100年前と比べると多少音によってズレてしまう音程を合わせやすいように改良されてはきています。
それでもまだまだで、演奏する人が歌と同じように耳でよく聴いて合わせようとしないと、たちまち聴き苦しい演奏になってしまいます。

基準の音の音程の高低のことを「ピッチ」というのに対して、それぞれの音の音程の高低のことは「イントネーション」といいます。
言いかえれば、絶対的な音程が「ピッチ」で、相対的な音程が「イントネーション」とも言えます。

例えば
「この楽器、ドとソの音程はいいけど、レとミが低くて、ラは異常に高くなる」
などという場合、「イントネーションの良くない」楽器ということになります。

また
「この楽器、チューニング管を全部入れてもまだ音程が低い」
という場合は、「ピッチが低い」楽器ということになります。

この「イントネーション」という言葉は、間違って「音の立ち上がり」という意味で使われているのをよく見かけたり耳にします。
音の立ち上がりは本来「アタック」という言葉を使うのが正しくて、管楽器の場合は実際にタンギングを使うことから、音の立ち上がりという意味合いで「タンギング」という言葉を使うこともよくあります。

アタックやタンギングという言葉を使うのなら良いのですが
「そこはイントネーションをはっきりと」
などという言葉を使っていることがよくあるのです。
「イントネーション(音程)」を「はっきり」って言われても、意味がわかりませんよね。

また、音程のことはなんでも「ピッチ」という言葉を使ってしまうのもよくあって、音程が合ってないのが目立つ演奏を「ピッチが悪い」などと言ってしまっているのもしょっちゅう見かけます。
吹奏楽コンクールの審査の講評でプロの音楽家も「ピッチが悪い」などという言葉をよく使っていたりするので、そういったことも原因かもしれません。

チューニング自体が合ってないこともあるので「ピッチが合ってない」という言い方なら間違いとは言えませんが、ほとんどの場合「奏者同士の音程(イントネーション)が合っていない」というのが本来の言い方です。

ただ「イントネーション」という言葉は少し長いし、「ピッチ」という言葉の方がなんだか使いやすいから、音程のことをなんでも「ピッチ」と言ってしまうのが蔓延しているのだと思います。

ピッチとイントネーションを混同して使われるのは紛らわしくもありますので、正しい認識が浸透するといいなと思っています。
わかりづらい場合は「音程が悪い」っていう方がずっとマシです。

音楽の用語ではなくて一般的な言葉で「言葉の抑揚」のことをイントネーションというのは誰でも知っていると思います。
「あの地方の言葉はイントネーションが独特だ」
などという、あのイントネーションです。

この場合も少なくとも言葉の初めの音などではなく、あくまでも「抑揚」ですので、少し相対的な音程をイメージできると思います。
「抑揚=イントネーション」を思い出して、音程についての認識の誤解などが減っていくといいと思います。

みなさんの日々の生活が、音楽で豊かになりますように。

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