こんにちは、吹奏楽.comです。
管楽器をやっている人なら、「ブレスが大事です」という言葉は何度も聞いたことがあると思います。
何回も同じことを言われると「わかってるよ」という気持ちになりますが、本当の意味でブレスの大切さをわかっている人は、数年楽器をやったくらいの人ではあまりいないと思います。
「常にフルブレス(最大限の呼吸)」ということを言う人がいます。
まったくもって正しいと思います。
短めのフレーズや、「ポン」という短い音だけがある場合は、実際にはあまりブレスをしなくても演奏できてしまいます。
ですが、どんなに短いフレーズでも、たった一つの「ポン」という音を演奏する場合でも、常に「フルブレス」で演奏するように心がけてみてください。
なんだか「無駄な」ことをしているようで、疲れるし馬鹿馬鹿しいと思うかもしれませんが、いつもそうすることで深くブレスをすることが「癖」になります。
深くて良いブレスが癖になってしまえば、意識せずとも常に良いブレスで演奏していることになり、あらゆることが良い方向に行きますし、楽器がどんどん上達します。

効率を考えるなら、短いフレーズは少しのブレスで、長いフレーズが出てきた時だけたくさんブレスすればいい、という考えになってしまいます。
しかしそれではいざという時に深いブレスをすることは、なかなかできません。
体は疲れますが、常にフルブレスを心掛けることで、いつも「いい音」で演奏することができるようになってきます。
長時間練習すると、口の周りや顔の筋肉が疲れてくる感覚になりますが、フルブレスを続けてもっともっと体全体がぐったりと疲れて正解です。
演奏とは直接関係ありませんが、健康にもかなり良いです。
深いブレスができるようになってくると、音色が良くなってきます。
演奏中はその人の楽器の部分だけが響いているのではなく、肺を中心とした体の内部も同時に響いています。
体の大きい人の方が「いい声」をしていることが多いのは、そのためです。
「体の一部も楽器」というイメージを持って演奏することが大切ですが、それには深いブレスが欠かせません。
体の中の空洞部分にも音は響いていますので、そこが広くなれば当然音がよく響くようになります。

他にも良い影響として、演奏できる音域が広がってきます。
出にくかった高い音や低い音が、だんだん演奏しやすくなってきます。しかも良い音色で楽に。
深いブレスができる人は、スポーツで言えば体格が恵まれていたりフィジカルの強い選手、自動車で言えば排気量の大きいパワフルな車に近いと思います。
同じ100km/hのスピードを出すのでも、パワフルな車で余裕を持って走るのと、小さくて非力な車をブオオオと唸らせて走るのとでは、見た目も音も乗り心地もまったく違うと思います(決して小さい車がダメと言っている訳ではありません)。
排気量の大きいパワフルな車は、燃費が悪くてガソリンをいっぱい使いますが、人間の場合「空気はタダ(無料)」です。
いくらブレスしてもタダなら、使わない手はありません。
あなたがどんなに二酸化炭素を排出しても、地球への影響はまったくありませんので安心してください。

中高生や女性の場合、欧米人の大人や男性に比べると体が小さいことが多いので
「体格的にダメじゃん」
と思うこともあるでしょう。
大丈夫です。楽器を演奏するにあたっては、良いブレスを心掛けることで、体の大きい人と同等、またはそれ以上の音を出すこともできます。
体が小さくても、深くて良いブレスをすることは十分可能です。
体格が良くても、深いブレスができていない人はたくさんいます。
要は意識をして深いブレスを心掛けることの方が大切であって、必ずしも恵まれた体格が必要、という訳ではないのです。
日常生活では呼吸を意識することはあまりないと思いますが、楽器を演奏する時にはいつも呼吸を意識しながら演奏することが大事です。

また別の効果ですが、指も回るようになります。
「ブレスと指は関係ないでしょ」
と思われるかもしれませんが、関係おお有りです。
難しい指遣いや早い動きなど、深いブレスをすることで余計な力み(りきみ)が取れて、指にまで良い影響が出るようになってきます。
無駄な力を排除していくことは、演奏する上でとても重要な要素です。
パワーが必要な部分もありますので、どこのパワーが必要で、どこの無駄な力を抜くのかはとても難しいです。
それに関しては知識と日々の練習(経験)が必要ですが、良いブレスは必ず手助けしてくれます。
このように良いブレスができるようになってくると、いいことずくめです。
デメリットは「体が疲れる」ことくらいですが、スポーツ並みに体力もつきますし健康にも良いですので、ぜひ深くて良いブレスで常に演奏するように心掛けてみてください。
きっと成果がすぐに、長い目で見るともっと素晴らしい効果が数ヶ月後に出てくると思います。
みなさんの日々の生活が、音楽で豊かになりますように。
